海外旅行をするときの礼儀/いろいろな国の礼儀

ショウウインドーの上の道を歩く人々のイメージ(ヴェネチア)

ショーウィンドーの上のイメージ/道を歩く人々(ヴェネチア)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴェネツィア観光 ここをクリック

最近は多くの人が海外旅行をするようになりました。

訪ねる国にはそれぞれいろいろな礼儀があります。 誰もはっきりとは教えてくれない礼儀もあります。

どうせ言葉は通じないからいいだろうと思いがちですが、そういうわけではないのです。

この礼儀というのは最低限の自分の国の礼儀を守れば、普通はなんとかなるのですが、それでもそれぞれの国独特のどこにも書かれていないほとんど無意識的な礼儀というものが存在するのです。これを知っていないと誤解されることもあります。私も長い間外国に住んで、何年もたったあと初めて気づいたことが多くあります。

例えば挨拶です。ヨーロッパの場合はどこの国に行っても「おはようございます」「こんにちわ」ぐらいは日本語でもいいから言いたいものです。これは誰にでもいいます。その国の言葉だともっといいのは当然です。ホテルでも、駅で切符を買うときでも、店でものを見せてもらうときでも、レストランに入ったときでも、何かものを聴くときでも、スーパーでお金を払う時でも、常にこの挨拶がまず大事です。日本では、働く人や店員などは下に見下ろしがちですので、外国に行っても、自分は客なんだから挨拶なんかしなくてもいいと思いがちですが、平等意識の進んだヨーロッパでは、挨拶しない人は単に礼儀を知らない教育のない劣等な人と見られます。特にフランスなどではこの意識が格別です。この礼儀は大切なこととされています。日本人は時々(私も例外ではありませんが)自分のことなど誰も気にしていないだろうという自身に対する過小評価のためにあまりよく知らない人には挨拶しないこともあります。この過小評価というのはヨーロッパ人には理解できないことで、単に礼儀知らずととられるのです。日本の習慣ですと全く知らない人やよく知らない人に挨拶をするのは変だと思いがちですが、ヨーロッパでは、この全く知らない人いう感覚が日本とは違います。すでに話しかけようとしている人は、知ってる人になります。人の少ない山の道なんかの場合はすれ違うだけの人にも挨拶したりします。とにかくあらゆる場所で、何か話し始める前には『Buon giorno』とか言ってから話し始めるのが間違いないと思っていいのです。

他にはっきりとは決められていない無意識的な体言語の礼儀の一つは笑顔です。これはアメリカなどでとても大切にされます。笑顔は挨拶のうちの一つ、挨拶できないときは相手の目を見てにっこり笑うだけでもいいのです。

イタリア人はあまり笑顔の挨拶はしませんが、それでも最低限の笑顔の挨拶は高級な場所では必要不可欠な礼儀とされています。

ロシアの人々はイタリアトスカーナ地方のMontecatini あたりの温泉が好きで、この辺にロシアの富豪が最近よく旅行に来るのですが、『ちょっとした笑顔はお客様同士の心を和やかにします』とロシア語で書いて掲示したホテルもあります。もちろん豪華なホテルで、フランスやイギリスなどから高級客がたくさん来て、ロシアの人々のあまりにもそっけない、ときには傲慢な態度が、ホテルの雰囲気を壊して、以前からの高級客が遠ざかるのではないかとの危惧からでした。

アメリカで満面の笑顔は必要不可欠な挨拶なのは、例えばグッゲンハイム美術館などに行くと目の前でこの証明体験ができます。グッゲンハイムはヴェネチアにあってもアメリカに属していて、中で働いてる人はほとんどがアメリカ人です。こちらが英語で話してる間は晴れやかな笑顔が続きます。この英語から突然こちらがイタリア語に変えて話しはじめると、一秒の間に話してる人の満面の笑顔が消えて、微笑があるかないかの表情になってイタリア語で答えがかえってきます。わざとしているのではなく、本当に体言語を切り替えたという0ff-onの、面白い豹変です。

多くのアメリカ人はすれ違って肩が触っても謝ります。これは広いアメリカならではできることで、特にヴェネチアのような狭いところでは切りのないことなので、こういうことはありません。ただ、最近は中国の人々が体当たりに当たってきてもごめんなさいとも言わないのには、ヨーロッパではただただ驚きで、なぜかと誰も首を傾げています。こちらが見えないように一歩も道を譲ってくれないのもなぜかとみんなが話しています。ごく最近、サンマルコ広場で中国の中年の女性が、広げた傘でどけといって押してくるという体験もしました。驚きが先に立ってなんの反応もできませんでしたが、理解に苦しむ中国の人々の態度です。

ヴェネチアでは、相手との距離をよく見て、人を避けて歩くのはどちらかというと日常不可欠の生存問題で、あちこち道いっぱいになってぼんやり歩く観光客は、通勤していくベネチア人や、早く家に帰りたいと思ってる買い物帰りの(ヴェネチアでは歩いてする買い物も大変なことです)ヴェネチア人にとってはまさに悪夢で、ときには切れてしまって大声で後ろから怒鳴るベネチア人もいます。ヴェネチアでは歩く人は自分自身が車と同じなのです。はっきりした交通規則はありませんが、バカンスとはいっても、周りの人々の動きを見ながら歩きたいものです。

特に狭いヴェネチアの町では、雨の日傘をさしてすれ違うときは、それぞれの傘を上にあげたり横にしたりして傘が邪魔にならないようにするのも、どこにも書かれてはいませんがヴェネチアでの礼儀のひとつです。

一般的には日本人観光客は世界で一番優しくて、礼儀正しいと評価されています。多分はにかみをのり越えてがんばって微笑んだり、相手の目を見て、はっきり挨拶したりするともっと満点の民族になるでしょう。

これは些細なことですが、しゃがみこむのはこちらでは見たこともないので、不思議なポーズどうしたのだろうと言われます。(床に座ってしまうのは抵抗がないようです。)

あと、靴を脱いで家に入る日本とはちがって、靴を脱がないヨーロッパの人々にとっては、靴を脱ぐという行為は非常にプライベートな行為で、人前でする行為ではないと考えています。

鼻は人前で大きな音を出してかんでもいいのですが、スープや、コーヒー、ましてやパスタやスパゲティーなどを啜ったりするのはひどく行儀の悪い下品な行為と考えられています。

もっとも世界全体がだんだんと無作法になっていく今日、いつまで続くかわからない礼儀作法ですが…

『ところ変われば人変わる』…面白いですね。

ヴェネツィア観光 ここをクリック

 

ホームページ ブログ/他の記事を見る

http://italiavenezianewsblog.wordpress.com

筆/ヴェネチア 公認ガイド 田口やよい

ヴェネチア観光/   http://www.venicevisit.com