ダヴェンチの「モナ リザ」の修復をしたアントニーさんにインタビュー

 

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モナリザの修復をしたAnthony Pntabbry 氏。

ー 『モナリザ』の修復をなさったんですね?

ー そうですね。修復というか、一年に一回、この有名な絵画は全体チェックがされます。重さを計り、湿度の具合などを見ます。カーブもチェックされます。

この年間チェックは多くの人々からなるエキップが受け持ちます。グループは研究者、化学者、修復家などで、構成されています。このエキップのメンバーは毎年変わります。この著名な絵の定期チェックは一種の栄誉なのです。褒美みたいなものですね。ですから、同じ人々ではなく、長年の貢献の一つとして、この役が回ってきます。

トニーさんはいつこの定期チェックをなさったのですか?

2010年です。チェックは過去のデーターと詳しく比較されます。年が経つごとに絵画も年をとります。表面の亀裂などは年ごとに増えていきます。こうしたものが、自然の老化によるものか、それとも何か特別の動きがあるかどうかなどがチェックされます。私の場合には、特に額によって、色の落ちてしまった隅の一部を修復しました。外からは見えない部分です。

「モナリザ」の本当の修復は少なくともここ2、30年はされないはずです。ルーブルは大きくて、他に修復がすぐ必要な作品がたくさんあります。エキップの力はかぎられていますから….Unknown

ーフランスでは、どのようにして、絵画の修復家になりますか?

フランスには国に属している修復家専門学校があります。4年間かかって、この学校を終えると、国の修復家になります。フランスの国有のあらゆる美術館、パラスなどの作品は、もちろん建物自体も、この国の修復家たちが行います。国有のものでも、それぞれブライベートなエキップなどに修復を頼んだりする他の国のシステムとは違います。

フランスには、国有美術館センターがあり、この中に、作品保存研究所があります。これは、化学者や写真家、美術史家、分析家などからなります。ここでアナライズされたあと、どの作品をいつ修復するかが決められます。

ールーブルの他のどんな作品の修復に当たられましたか?

特にルーブルの所有してる古代ギリシャのほとんど半分の彫刻の修復をしました。中でも「サモトラケのニケ」などです。有名な作品ですね。特に、古代ギリシャの部門では、1979年から、毎年一つずつの彫刻を手がけてきました。

ー絵画の修復はどんな風になされますか?

まず、蒸留水を基にした液で埃が取られます。絵画の問題は特に長い間に色素が酸化して色を変えてしまうことです。また、今のように研究とテクニックの進んでいなかった過去に行われた修復の問題が大きいのも事実です。過去の修復は全部取り除くか、一部取り除くか、決定されたあと、オリジナルな色にたどり着いた時点で、これをフィックスする液の層が塗られれます。現代の修復はこの上になされます。こういう風にすれは、将来もっとテクニックや、研究が進んだ場合、私たちの修復を取り去ることができます。今の修復は必ず、将来取り除くことができる可能性を残して行われます。

ーこのお仕事お好きですか?

難しかったのは最初の頃です。まだ、そんなに慣れていなかった頃、重要な作品に直面するのは、正直言って、とても怖かったです。慣れてからは楽しいばかりです。毎日、歴史が伝えてくれた美に直接関わりあって仕事ができるのは、大きな特権だと思っています。朝起きて、仕事に行くのが楽しいです。よく何故もっと長くバカンスに行かないかと聞かれたりしますが、僕にとっては毎日がバカンスみたいなものです。

また一緒に仕事をする人たちとも、とても息が合っています。ずっと、僕の環境は昔からこうでした。

ー今、修復なさっているのは?

今は、ヴェルサイユ宮殿の天井の壁画の修復をしています。エキップを指揮しています。

ー天井の修復は大変ですよね。ミケランジェロが、体を反対に曲げたまま、壁画を書くことの大変さを嘆いていますが、今でも同じ方法ですか?

そうですね、今でも同じです。でも今は首を支える首輪があって、これをつけますが。

ーでも、指揮をしていらっしゃるチーフでしたら、直接は体を曲げて仕事をなさらなくてもいいわけでしょう?

いいえ、チーフも必ず仕事をします。僕には僕の部門があって、そこの修復は全部自分でします。チーフだからこそ、細かいことまでわかっていないといけません。デリケートな出来事は経験しないとわかりません。それぞれの場所でそれぞれの状況があります。突然対処しないといけないことも起こったりします。こうしたことを把握するには、実際やっていないとできないことです。

ーどれくらいの期間がかかりますか?

ヴェルサイユは今だいたい2年ぐらいかかります。

ーその間、ずっと立ち続けで?

でも、実際天井の壁画の修復は1週間に2日だけです。他の日は他のものの修復にあたります。僕の下で働く人々にもこれは守らせます。

ーモナリザに戻りましょうか。一度、1900年代の初めにこの絵は盗まれましたね。今は守りは完全ですか?

そうですね、昔は今のように重要視されていませんでしたし。今は世界で一番有名な絵ですからね、守りは完全です。あらゆるセンサーで守られていますし、爆弾が破裂しても大丈夫なガードがされています。

ーとても楽しいお話ありがとうございました。

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筆/ヴェネチア 公認ガイド 田口やよい

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