サンマルコ大聖堂のオルガン/フランチェスコ チミーノ作/   1779年

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フランチェスコ チミーノ作 オルガン

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黄金に輝くモザイク、サンマルコ大聖堂

 

サンマルコ大聖堂にはすでに1700年初めに作られたオルガンがもともとありますが、数ヶ月前から、もう一つのオルガンが着きました。サンマルコ大聖堂が今回購入したもので、ニコペイア礼拝堂に今回設置されました。

この新しいオルガンは、ハプスブルグのカール6世の王宮教会のオルガンを作ったフェリーチェ チミーノから始まる有名なナポリのオルガン作りのチミーノ家のファブリツィオ チミーノの作といわれていましたが、(オルガンには、「FC1779」とサインがあります。)公文書の書類からは、この時期活躍していたチミーノ家のオルガン作り師は、フランチェスコ(III)チミーノ作であることが判明しました。

特にバロックの時代ナポリ派のオルガン製作はピークに達して、イタリアだけではなく世界に、相当な数のナポリ派のオルガンが残っています。ナポリのオルガン作り師達は世界に出かけていきます。このチミーノ家以外にも、有名なのは、Di Martino家、Gallo家, Mancino家Rossi 家などです。特にサンマルコ大聖堂の1720年に設置された中央祭壇の上にあるオルガンの作者は、Di Martino Tommasoですが、このオルガンの音色は感動的です。

今回のこのチミーノ家のオルガンもとても味わい深い音が出ます。時にはオボエかと思うような音で一曲を聴くこともできます。

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オルガニスト、Edoardo Bellotti 氏

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オルガニスト、エドアルド ベロッティ氏とサンマルコ大聖堂のチーフ司教、モンシニョール メネグエロ(左)

古いオルガンは、すべてが手で造られていて、合金も手でなされていますので、特に金属の不純さ、切断面の不正確さなどが、古いオルガンに特別な味わい深い音を可能にします。もちろん過去のオルガン作り師達の絶妙な才能もありますが、こうした微妙な違いも現代のオルガンでは絶対出すことのできないあの奇跡的な音を可能にするのです。

 

年明け1月3日、サンマルコ大聖堂では、この新しく着いたオルガンを祝って新年のコンサートが行われました。オルガニストはバロック音楽の部門で評価されているEdoardo Bellotti 氏でした。

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サンマルコ大聖堂の中のガラスのプレゼピオ

1700年代作のオルガンで演奏される曲をモザイクで粲然と金に輝いたサンマルコ大聖堂の中で味わうのは、ほとんど聖なる体験といってもいいものです。

 

(特別その音が好きなオルガンは、ドイツのEschwegeのMarktkircheのHammer オルガン、同じドイツのKlosters Oelinghausen のJohann Berenhard Klausingオルガン、デンマークのVirborg のSondre Sogns 教会のBruno Christensen オルガンなどです。それぞれ特徴があってすばらしい音がでます。)

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筆/ヴェネチア 公認ガイド 田口やよい