スローフッド展「母なる土」/消滅しそうな食べ物を救おう/トリノ

バッダの豆(シチリア)

バッダの豆(シチリア) 今でも、ほんの少しか生産されないこの豆はとても味わい深い豆です。そのまま茹でて、野生のフィノッキオ(薬味)とオリーブオイルで和えたり、パスタ エ ファジョリ(豆とパスタ料理)にしたりします。

味のノアの箱船

味のノアの箱船

 

スローフッド展

「母なる土」と題して、10月25日から、10月27日まで、トリノで、スローフッド展が、行われています。第10周期を迎えたこの展示会は、ファーストフッドの反対、スローフッドを主張して始まりました。

単に料理に時間がかかると言うだけではなく、スローフッドは、ファーストフッド的な地球搾取の観念に反対して生まれました。

ファーストフッドのハンバーガーなどは安くて、あっという間に出てきますが、もともと世界進出を目的にしていて、ローコストが目的で、また、その巨大な原料を得るために、放牧などで、アマゾンの貴重な原始林削減のもとになったり、ローコスト労働源を基礎にして、世界全体均一された味で、世界を征服しました。心理学、社会学などの貢献をとりいれた功名な販売政策は、ファーストフッドを、もっともナウな感覚で食べられる雰囲気などを作り、無意識の部門でも人をキャッチすることを忘れません。プレゼントのおもちゃなどでできるだけ子供達を引きつけて(人は子供のときに食べたものは一生食べ続けます)、未来まで客層を確保するのも狡猾なこの販売政策の一部です。ハンバーガーだけではなく多くの多国籍フッド企業は、そのアグレッシッブな世界進出で、伝統的な郷土料理や、小農業を危険にさらしています。

イタリアのスローフッド運動は、この歴史の深い国ゆえ、この多国籍企業から、イタリアの伝統料理、郷土料理、伝統的な食べ物、飲み物を守っていこうと言う目的のために、最初はレストラン経営者や市民などの集まりとして生まれましたが、今では世界に知られる有名なフェアーになりました。

今回のスローフッド展は、イタリアの地方スタンドも新しくもうけられ、またOvalスタンドでは、世界からの貴重な小農業生産者を招き、「ノアの箱船」と呼び、消滅の危険に瀕している世界からの貴重な農生産物なども展示しています。またこうしたもので作られた料理なども味見できるスタンドもあります。

シチリアのバッダ(fagioli di badda)と呼ばれる豆や、ゾルフィーノと呼ばれるトスカーナの一部の場所で作られる豆(fagioli zolfino)とか、カラブリア地方のジョイアタウロで生まれたストロンカトゥーラといわれるパスタ(かっては貧しい人の食べ物で、倉庫の残りの酸化した小麦粉などを使って作ったものでした)、同じカラブリア地方特有の香りの高い赤い玉ねぎで作ったジャム(チーズといっしょに食べる)、サルデニアのカズマルズチーズ(ハエの幼虫が作るチーズ)とか、他にもたくさん、珍しいものが展示されました。

また、大規模農業から、家族単位の小規模農業を守ることが、地球の環境保護にも役立つとして、このことに関するディスカッションなども、情熱を持って行われました。

また、この展示会に参加する人々は、他の展示者の家に泊まることができたり、助け合いの精神を中心にして、人間関係を深め、この関係に基づいて新しい人間網、経済網を作っていこうと、今までの経済的な利益だけが目的の他のフェアーなどとは、まったく違った視点での展示会が行われています。

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筆/ヴェネチア 公認ガイド 田口やよい

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