「ア ブッケラ」 ナポリの唄 セルジョ ブルーニ 

 

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「ア ブッケラ」 ナポリの唄 セルジョ ブルーニ

1892年に、詩人ダヌンツィオが、ナポリに滞在していた時、ナポリ語でこの歌詞を作詞します。Francavilla (Aburuzzoの海岸)の、修道院を拠点に、有名な作曲家でもあり、音楽家でもあった、Francesco Paolo Tosi 、有名な詩人Gabrielle D’Annunzio(ガブリエレ ダヌンツィオ)を中心に、詩人、音楽家、作曲家、彫刻家などが集まって、このころから、芸術の「融合」というような、試みがおこなわれ、いろいろな芸術がその部門を超えて、他の芸術と交わるようになります。その先駆けと言ってもいい作品です。作曲はフランコ パオロ トージによるものです。

この曲はその後、世界的に有名になり、Enrico Caruso(エンリコ カルーゾ)、Roberto Murolo(ロベルト ムーロロ)、Luciano Pavarotti(ルチアーノ パバロッティ)なども唄ってますが、もっともナポリ的ですばらしいのが、このSergio Bruniが唄う「ア ブッケラ」です。恋の唄ですが、ナポリの空気を吸うことができます。日の光の澄み切った、まだ1900年の初めのナポリです。

ビデオの中で、デ ニッティスなどの絵が見えます。1860年イタリアに統一されるまでは、両シチリア王国の首都だったナポリ、文化の中心地でした。今でもナポリに行くと、この頃の空気が感じられます。1800年代後期も、絵画の部門では、特にエドガー ドガなどが、親戚関係で、パリからよくナポリに来て、その影響を与え、デ ニッティスなどの、才能のある画家達が、活躍します。

Si’ comm’a nu sciurillo… 小さな花のような君
tu tiene na vucchella, あなたの唇はかわいい
nu poco pucurillo, ほんの少しだけ色の薄い
appassuliatella.  乾いた唇

Méh, dammillo, dammillo, 私に下さい
è comm’a na rusella… 小さなバラのようです
dammillo nu vasillo, 私に口づけをください

dammillo, Cannetella! *カンネッテッラ、私に口づけを下さい

Dammillo e pigliatillo  私に口づけを下さい
nu vaso…piccerillo 小さな口づけを…小さな
comm’a chesta vucchella 小さなかわいい唇
che pare na rusella… 小さなバラのような
nu poco pucurillo ほんのちょっとだけ
appassuliatella… 乾いたような  (訳/田口)

*カンネッテッラ  17世紀のGiambattista Basile の童話の主人公の名前/父の命令で結婚するが、逃げてしまい、殺されてしまう。

最初の白黒写真は詩人、小説家のGabrielle D’Annunzio (1863-1938)です。

筆/ヴェニス 公認 現地ガイド 田口やよい

(ヴェネチアの次にイタリアで好きな街はどこと聞かれたら、躊躇せず、ナポリと答えます。ナポリはあった瞬間から、魅せられてしまった街です。爆発するような生命力が、街全体に感じられます。イタリアではないような、別の国のような気さえします。食べ物がおいしくて、人も特別陽気で親切です。それでも、ナポリには裏もあるので、観光は、かならず地元をよく知っているナポリの現地ガイドさんとしてください。これから、私の愛する街ナポリも、時々紹介していきます。)